ハコミとは 
認定コース 
ワークショップ 
認定セラピスト 
ハコミ用語集 
書 籍 
リンク 

 

 

ハコミセラピーとは 

 

 ハコミセラピーは、アメリカ人セラピスト、ロン・クルツによって80年代に確立された、繊細かつ深い心理療法です。この「ハコミ」という言葉は日本語ではなく、アメリカのホピ・インディアンの言葉で、「日常のリアリティーのさまざまな側面に対して、あなたはいかに参画しているのか?(How do you stand in relation to these many realms?)」、簡単に言い換えるならば「あなたは何者か?」という意味を持っています。

ハコミは、米国コロラド州ボールダーに本部を置き、現在はアメリカ各地だけでなくヨーロッパ各国、南米、オセアニアにも普及してきています。日本で紹介され始めたのは95年頃からですが、その繊細で柔和な進め方は、西洋人とは異なる日本人の心理的傾向や精神構造にマッチしたものと言えるかもしれません。

ハコミでは、仏教瞑想的な「マインドフルネス」という意識状態を活用しながら、「ノンバイオレンス」の原則に則って、自分探しのプロセスを非常に丁寧に、無理なく援助していきます。ある意味では、「援助者つきの瞑想」とも言えるような心理療法です。西洋人と比べて自我の意識が弱く、自己を表現することに不慣れな多くの日本人にとって、こうした内省的なアプローチは実にしっくりとくるものでしょう。

実際、ハコミは東洋思想(特にタオイズムと仏教)の影響も色濃く受けており、それを各種のカウンセリング理論、催眠療法、ボディワーク、有機システム論など、現代の西洋におけるさまざまな人間探求の試みへと統合した、極めて包括的な心理療法です。また、ハコミセラピーは、その技法のパワフルさによって時に短期療法として役立つだけでなく、クライアントとセラピストの深い関係性を前提とする長期療法にも対応できる心理療法でもあります。

 

 こころとからだは密接につながっている

では、ハコミセラピーの特徴をもう少しご紹介してみましょう。まず、ハコミでは「こころとからだの関連性」を重視します。

夢が無意識への入口と言われるように、身体にもさまざまな無意識的な情報が潜んでいます。たとえば、ふだん何気なくしている仕草や姿勢などにも、多くの場合その人についての重要なメッセージが現れています。また、慢性的な身体の諸症状にも何らかの心的要因が関係している場合が多いのです。ですから、その症状の背後に潜む心理的な課題を解消することによって、身体症状が解消されるということが起こります。

このように、ただ話をして自分の気持ちや考えを見つめていくだけではなく、その時まさに起こっている身体の感覚や動きなどにも注意を向けることによって、普段はっきりと意識することが難しい、自分のこころとからだが発っしているメッセージに気づくことが容易になります。ですから、ハコミではその瞬間瞬間にどんな体験が起こっているかを重視し、その背後にある意味を丁寧に探求していきます。

 

 日本人向きの繊細で柔和なアプローチ

ハコミのもうひとつの大きな特徴は、冒頭にも触れた「繊細さ」でしょう。一般に、西洋で発展を遂げてきた各種の心理療法は、対決的で、自己表現を要求するものが多いのが現実です。そのため、西洋人と比べて自我の意識が弱く、自己を表現することに不慣れな日本人にとっては「きつい」と感じられることがままあるようです。その点、ハコミは非常に柔和かつ繊細なアプローチをとります。

基本的にハコミでは、「目を閉じて静かに自分の内面を観察する」状態(マインドフルネス)に留まり、無意識からの微妙なメッセージを聞こえ難くしている意識レベルでの雑音(諸々の感情や思い込み、理屈づけなど)を小さくすることで、自らの無意識との内なる交流を可能にします。そして、そこで自発的に起こってくる体験を丁寧に受け止め、寄り添って行きます。すると、無意識の奥底に潜んで人生をコントロールしている固定観念や思い込みなどに、無理のない形で気づいていくことができるのです。

そうした「生きにくさ」を感じさせる元となっている固定観念などを、ハコミではコア・ビリーフと呼びます。それらは多くの場合、両親との関係を中心とした乳幼児期のさまざまな体験に関係しています。ですから、自らのインナーチャイルド(内なる子供)と対話をすることによって、「大人としての自分」と「子供としての自分」との間に存在する気持ちの葛藤に気づき、それを解消する方法を見つけていくこともしばしば行われます。

 ラビング・プレゼンスと関係性

本来こうした一連の癒しのプロセスは、自分自身の内側から自発的に起こって来るものです。ハコミセラピストは、そのプロセスを自然な形で呼び起こすための受容的でいたわりに満ちた環境を作り上げ、それを維持しながら寄り添っていきます。そうした愛と尊敬を深める関係性の基盤となるのが、最重要概念のひとつである「ラビング・プレゼンス」です。

その根底にあるのは、相手に何かを与えようとするよりも、むしろスピリチュアルなレベルでの、目には見えない「糧」を相手から積極的に受け取ることを通じて、自らを深く満たしてあげようとする行為です。そうすることに伴って、相手の存在を尊重し、受け入れようとする姿勢が自ずと生まれ、深い信頼感に裏打ちされた関係性の場が、無理なく自然に創られていきます。すなわち、「相手にあわせようとする」ことからではなく、まずは「自らを満たそうと試みる」ことから、関係性の場が創られるという逆転の発想です。

ラビング・プレゼンスは、心理療法の分野だけに留まらず様々な日常の人間関係にも応用可能で、日々の生活の中で常に自分の心を深く満たし、かつ人とのより豊かな関係性を築いていくための大きな助けともなります。

 

 

 

Hakomi of Japan